2022/07/31

クワ科の木の樹皮を暴食する緑灰色の鞘翅をもつ甲虫;クワカミキリとは


7月下旬,桑の木にとまって樹皮を採餌しているクワカミキリが観察され,被害は他のカミキリムシに比べて比較的大きいことが判明しました。今回はクワカミキリを紹介したいと思います。

写真_昆虫
クワの樹皮を食べるクワカミキリ(7月下旬)



クワカミキリ

クワカミキリは,コウチュウ目ハムシ上科カミキリムシ科フトカミキリ亜科に属する昆虫で,

学名は,Apriona japonica Thomson, 1878,

英名は,Mulberry borer。

「Mulberry」はクワの木や実,「borer」はbore(穴をあける)という動詞に-er(~するもの)がついて木に穴をあける虫となり,「クワの木に穴をあける虫」いう意味になります。
成虫は,ゴマダラカミキリなどと同じようにその年に成長した若い樹皮を好んで採餌しますが,幼虫は英名のとおりクワ科の木に穿孔して樹皮下の組織を食べトンネルをつくります。幼虫は一般に洞虫またはテッポウムシとよばれます。
クワカミキリの体格や触角の特徴はゴマダラカミキリと似ていますが,クワの木につくという点はキボシカミキリと共通です。クワカミキリという和名のとおりクワ科のクワやイチジクの木でよく見られます。
ゴマダラカミキリや少し小柄のキボシカミキリよりも樹皮の食害の度合が大きく正に暴食といってよいと思います。


参考

黒い体色に白い斑点のある大きなカミキリムシ;「洞虫」として嫌われるゴマダラカミキリとは

桑やイチジクの木に誘われるキボシカミキリの生態





























































































































































































































































































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