秋には青い空にきれいな雲がよくみられます。雲は積乱雲や積雲といった鉛直方向に発達する雲を除くと,下位より下層雲,中層雲,上層雲に区分されます。今回は,秋によくみられ中層に形成されるひつじ雲,上層に形成される魚関連のワードからなるさば雲,うろこ雲を写真で解説したいと思います。
ひつじ雲(中層雲)
ひつじ雲は,高積雲の1種で日本のような中緯度地域(温帯)では上空約2000~7000mの範囲に発達し,低緯度地域(熱帯)では対流圏が厚くさらに上空8000mまで領域が広がります。波状高積雲と漸移的でこれが変化して形成されたものと考えられます。房状高積雲のこと。
羊が群れているように見える,ひつじ雲(11月上旬) |
うろこ雲(上層雲)
うろこ雲は,巻積雲の1種で上空5000~13000mの範囲に発達します。房状巻積雲のこと。
魚のウロコのような形をした,うろこ雲(11月上旬) |
さば雲(上層雲)
さば雲は,巻積雲の1種で上空5000~13000mの範囲に発達した波状巻積雲の俗称で,この雲は氷の粒でできています。波状巻積雲が変形することで鯖のような模様に変化したものと考えられます。波状巻積雲から垂直方向にすじ状に出た雲は氷晶が風が吹く方向に落下しながら蒸発することによって生じていると考えられます。
鯖のような模様をした雲の俗称,さば雲(10月中旬) |
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