2017/11/26

ハラタケ科に属する動物の脳にそっくりなノウタケ


キクラゲと同様に梅雨から秋にかけて発生し,少し風変りなノウタケというキノコを紹介します。


写真_キノコ
グミの木の根元に生えたノウタケ(11月上旬)




ノウタケ(脳茸)


ノウタケCalvatia craniiformis)は,英名でbrain puffball,パフボールというだけでノウタケを指します。ノウタケはホコリタケ科に分類されていましたが,近年は,ハラタケ科に収容されるようになったようです。近縁の似たキノコにホコリタケやオニフスベがあります。

次の写真は,白っぽい淡色が真っ赤に変色した時期で,首の上に脳がのっているような姿です。


写真_キノコ
横から見たノウタケ(11月上旬)

ノウタケには傘や柄などがなく,腹菌類とも呼ばれています。柄に見える部分は無性基部といいます。


写真_キノコ
ノウタケの基部(11月上旬)


胞子はどこでできるかというと,脳のような子実体の中で,そこはグレバ(基本体)と呼ばれる胞子形成細胞で満たされていて,成熟すると濃褐色化した外被が破れて外に胞子が飛散するようになります。

次の写真は,成熟した子実体で外皮が破れて褐色のグレバが露出しています。


写真_キノコ
外皮の破れ,グレバがむき出しになったノウタケ(11月下旬)


次の写真は,スポンジのような感触のグレバをつまみ,黄緑色の胞子が煙のように飛散しているところです。


写真_キノコ
つまむと胞子を飛散するノウタケ(11月下旬)


ノウタケはスープなどに入れると良いダシが出て美味しいとのことです。


























































































































































































































































































































































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