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2018/05/03

豊浦層群歌野層(中期ジュラ紀)の砂岩・泥岩互層(Alternations of sandstone and mudstone of the Middle Jurassic Utano Formation, Toyora Group.)


ジュラ紀の大陸縁に細長く伸びる内湾で堆積したと考えられる豊浦層群(とよらそうぐん) の堆積物について紹介します。ジュラ紀というと,Jurassic Parkを思い起こしてしまいますが,これはジュラ紀ではなく白亜紀の恐竜などを出演させていることは,恐竜好きな方ならご存知のことと思います。今回は,中期ジュラ紀の歌野層の海で堆積した堆積物について,いろいろ余談もまじえて解説したいと思います。




白山山頂から北側の華山方面を望んだ田部盆地遠景(2007/8/5)


2016/09/25

中部ジュラ系豊浦層群歌野層から産出したヒトデの化石(Asteroidea found from the Utano Formation of the Toyora Group)


ジュラ系豊浦層群からは,アンモン介のほか,ベレムナイト,巻貝,二枚貝,ワニ,カメ,サンゴ,ウミユリ,クモヒトデ,ゴキブリなどの様々な動物化石が産出しています。
今回,豊浦層群に属する中期ジュラ紀歌野層の泥岩から新たにヒトデの化石を発見し分類群が追加されましたので紹介したいと思います。

中期ジュラ紀の歌野層からヒトデ化石を割り出し採取したばかりを撮影。



2015/08/09

かつて豊浦層群西中山層・東長野層とされた植物化石産地が阿内層に所属変更;山口博物館HPの阿内産のクラドフレビスの層準は?


ジュラ紀の豊浦層群は従来,東長野層,西中山層,歌野層に区分されていましたが,2010年に本層群の最上部が阿内層(おうちそう)として再区分されました。その際,かつて西中山層や東長野層だったエリアが一部,阿内層に変更され,木村達明氏らにより歌野層・西中山層産として同定・記載された植物化石が阿内層産に変わりました。
これらは論文に記載があってもなかなか人が気が付かない事柄です。今回は,この産地の見過ごされがちな様々な事情について解説したいと思います。

2015/07/12

豊浦層群歌野層から産出した球果目枝葉化石Pagiophyllum sp.(Coniferalean leafy shoot Pagiophyllum species derived from the Utano Formation of the Toyora group, southwest Japan.)


豊浦層群(とよらそうぐん)は,下位から前期ジュラ紀の東長野層,西中山層,中期ジュラ紀歌野層,中期ジュラ紀末-後期ジュラ紀の阿内層から構成されます。

今回は,豊関農道(グリーンロード)の法面施工時(2003年3月)に豊浦層群歌野層の灰黒色シルト〜シルト質の縞状泥岩から採取した球果類の枝条化石であるPagiophyllum sp.について報告したいと思います。

 

写真_植物化石
Fig.1 下関市阿内中尾の歌野層から採取した球果類のPagiophyllum