晩秋に大根が太ってくると現れるカブラハバチ(蕪葉蜂)ですが,チョウの幼虫のように見えて実は蜂の幼虫だったという意外性のある昆虫を写真で紹介したいと思います。
大根の葉に群がったカブラハバチの幼虫(菜の黒虫) |
カブラハバチ(蕪葉蜂)
カブラハバチ(Athalia rosae)は,英名でTurnip sawfly。turnip(ターニップ)とはカブ(蕪)のことです。sawflyはハバチ亜目のハチの総称で,ノコギリ(saw)のような産卵管をもったハエを意味しますが,もちろんハエではありませんから見かけでそう呼んだのでしょう。ノコギリ状の産卵管は植物組織に傷をつけ卵を産み付けやすくするために進化したのでしょう。
次の写真のようにカブラハバチの幼虫は,体長2㎝前後の黒~灰黒色をしたイモムシの様な幼虫で,アブラナ科の植物の葉を好んで摂食するといわれていますが,大根の葉には目がないようです。アブラナ科の雑草であるタネツケバナにもよく群がっていますが,近くにあるナズナにはなぜかついていません。
成虫は,体長8㎜ほどの小さく,次の写真のように細長いハエのような姿で,アブラナ科やセリ科の花の蜜を吸って生活しているそうです。
大根の葉にとまるカブラハバチの成虫(1月上旬) |
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