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2021/05/02

豊関広域農道(グリーンロード)の施工時の法面露頭と採取された化石(豊浦層群・豊西層群)


1998年から2006年頃まで豊関広域農道(グリーンロード)施工とその近傍の道路整備があり,豊浦層群歌野層・阿内層,豊西層群清末層・吉母層,関門層群脇野亜層群,長府花崗岩といった中生代の地層群・岩体が道路法面やトンネルとして大規模に掘削されました。2002年頃までには法面掘削で中期~後期ジュラ紀の地層である歌野層や阿内層・清末層などから多くの植物化石が産出していますが,法面施工とともに掘削岩塊は間もなく取り除かれ化石産地は失われました。複数の方からの情報では,歌野層からイノセラムスやアンモナイトといった動物化石も産出したとのことでした。


写真_豊関トンネル
豊関トンネルの北口の道路工事現場を撮影

2017/08/06

ソテツ類のNilssoniaの産出;最上部ジュラ系豊西層群清末層下部層より(Cycadalean fossils Nilssonia ex gr. schaumburgensis from the Tithonian lower Kiyosue Formaion of the Toyonishi Group of Japan)


今回は,今から10年以上前に豊西層群清末層のジュラ紀末期の層準から採取したニルソニア(Nilssonia)の化石を紹介します。ニルソニア属は,ご存知のように地学の教科書にも掲載されるような中生代の主要な植物化石です。好熱性ソテツ類のNilssonia ex gr. schaumburgensisにまつわる清末層の堆積した頃の気候変動の話やこれとパンゲアの分裂との関係などについて余談を交えて解説してみたいと思います。


写真_植物化石
豊西層群清末層下部から採取したソテツ目に属するNilssonia ex gr. schaumburgensis(2006/10/24採取)