ハシビロガモは下関市では飛来が希なカモで,今年2008年に1羽のハシビロガモのメスがカルガモの群れと一緒に行動をしているのが観察されました。今回は,珍しいハシビロガモを写真で紹介したいと思います。
カルガモと過ごすハシビロガモ(10/07) |
ハシビロガモ(嘴広鴨)
ハシビロガモ(Spatura clypeata)は,英名でNorthern shoveler。カモ科スパチュラ属に含められ,英名にもあるようにシャベル(shovel)のようにクチバシの幅が広くなっているのが特徴です。学名の「Spatura」はラテン語の女性形形容詞で「ヘラのような形をした」という意味で,種名の「clypeata」はラテン語の女性形形容詞で「ローマ帝国時代の丸い盾のような形をした」という意味になりますので,どちらもクチバシの形から名付けられたものと考えられます。
マガモ属ではなくスパチュラ属になっているのは,2009年に分子系統解析によりマガモ属とは単系統ではないことが判明し,ドイツの動物学者であったフリードリッヒ・ボイエによって1822年に創設されたスパチュラ属に移されたということです。
ハシビロガモのメス(10/07) |
次の写真を見るとよくわかりますが,一緒に見られたカルガモは体長60㎝ほどで,ハシビロガモは45~50㎝ほどでコガモよりやや大きめの小型のカモです。
カルガモの群れに入ってくつろぐハシビロガモ(10/07) |
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