アサギマダラは,ロシア極東~日本本土から南西諸島,中国南部,台湾,東南アジアなどへ数1000kmも移動をする蝶です。山口県ではアサギマダラの訪れる地として下関市豊浦町の川棚温泉駅の南西にあるリフレッシュパークや山陽小野田市の竜王山がよく知られています。今回は,6月と10月の渡りの途中に下関市に訪れたアサギマダラを写真で紹介します。
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咲き乱れるフジバカマとアサギマダラ(10/20) |
アサギマダラ(浅葱斑)
アサギマダラは,タテハチョウ科マダラチョウ亜科アサギマダラ属に属する蝶で,学名はParantica sita (Kollar, 1844),英名はChestnut Tiger。英名は直訳で栗の虎ですが,これはアサギマダラのサナギが,その形やツートーンカラーからクリの実ように見え,トラは幼虫が黒を基調とし黄色と白のまだら模様からなり,あたかもトラに見えるところからこのように名付けられたのでしょう。
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翅を広げたアサギマダラ(10/20) |
訪花した花は市販のフジバカマですが,フジバカマとサワヒヨドリの雑種とされているものです。
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フジバカマ(雑種)の花の蜜を吸うアサギマダラ(10/20) |
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吸蜜するアサギマダラの横顔(10/16) |
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サワヒヨドリに訪花したアサギマダラ(10/16) |
アサギマダラがみられるのは,9月末から10月25日くらいまでですが,2019年では10月末にも林縁の草原でフジバカマなどと同じキク科のセンダングサの花を訪れたアサギマダラが観察されました。2019年の10月の日中の気温は雨や曇りの日以外は20℃以下になることはなく気温が高めだったことも関係していると思われます。
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センダングサの花を訪れたアサギマダラ(10/29) |
山口県では北方へ渡る成虫が6月にも観察されますが,スナビキソウなどの海岸の砂地に咲く花の蜜を吸って生活しているとのことです。
下関のリフレッシュパークなどで6月に観察されます。
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下関市で6月に観察されたアサギマダラ(6/3夕方) |
リフレッシュパーク豊浦
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リフレッシュパーク豊浦ガイドマップ(6月下旬) |
上のガイドマップのビジターセンターの近くにアサギマダラを飼育する施設がありました。
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アサギマダラの幼虫のエサ;キジョラン(2013年6月) |
アサギマダラの幼虫は,ガガイモ科のキジョランなどを食草とするようです。
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