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2022/08/28

周南期前半の変動における背斜褶曲に伴う衝上断層;恐竜化石を産する関門層群の堆積後まもなく形成,下関市・・・後期白亜紀初頭に顕著だった南北圧縮応力場がなければ豊浦・豊西層群は広く露出しなかった可能性!?

 

恐竜が闊歩した中生代白亜紀のこの地殻変動(周南期変動)がなければ日本では数少ないジュラ紀から前期白亜紀にわたる地層である豊浦層群・豊西層群は地表に広く露出せず地下で消失していたと考えられる変動の痕跡が観察される露頭を写真で紹介します。これは阿内地域の豊浦層群に属する阿内層(ジュラ紀)の中にあり,関門層群の堆積後の南北圧縮応力下で背斜褶曲に伴って形成されたと考えられる衝上断層になります。衝上断層の形成当時の造構環境と形成メカニズムについて解説します。

写真_地層
阿内層内の衝上断層(阿内高地橋の北)


2016/07/10

逆転構造を呈する豊西層群清末層/吉母層境界と豊西層群/脇野亜層群境界;豊関広域農道(グリーンロード)の法面にて


豊西層群の堆積岩の露岩が,大規模に現れた長大法面露頭について紹介したいと思います。場所は,下関市南部の大字阿内 地内で,伊毛の北方に位置し,豊関広域農道(グリーンロード)の阿内トンネルの南口を抜けたところになります。3つの層単元の境界のみられる大変珍しい法面露頭です。実は,この法面の北に架かる橋は施工中に橋脚が落下し大惨事となった場所でもあります。この谷筋などで定期的に地質調査をしていた頃のことで,新聞を見て驚いたのを思い出しますが,橋の傍らには今も花が供えてあります。



豊関農道沿いの豊西層群の現在の法面露頭の状況(2015/09)