2022/08/28

周南期前半の変動における背斜褶曲に伴う衝上断層;恐竜化石を産する関門層群の堆積後まもなく形成,下関市・・・後期白亜紀初頭に顕著だった南北圧縮応力場がなければ豊浦・豊西層群は広く露出しなかった可能性!?

 

恐竜が闊歩した中生代白亜紀のこの地殻変動(周南期変動)がなければ日本では数少ないジュラ紀から前期白亜紀にわたる地層である豊浦層群・豊西層群は地表に広く露出せず地下で消失していたと考えられる変動の痕跡が観察される露頭を写真で紹介します。これは阿内地域の豊浦層群に属する阿内層(ジュラ紀)の中にあり,関門層群の堆積後の南北圧縮応力下で背斜褶曲に伴って形成されたと考えられる衝上断層になります。衝上断層の形成当時の造構環境と形成メカニズムについて解説します。

写真_地層
阿内層内の衝上断層(阿内高地橋の北)


2022/08/21

神さん柴と呼ばれ神棚に供えるモッコク科の常緑広葉樹;サカキ(榊󠄀)とは?,山口県・・・メジロやジョウビタキの餌の1つ


サカキ(榊󠄀)は活けても枯れにくいこともあり,山口県では神棚や祭壇などに供える「神さんしば」として利用されています。その黒い実は同じモッコク科のヒサカキの実とともにメジロやジョウビタキなどの小鳥が好んで食べます。似た植物と識別がやや難しく,昔ツバキ科に含められたようにツバキやサザンカなどの葉とも見間違われることもあるようです。今回はこの神聖な榊󠄀の木を紹介します。


写真_植物の実
黒い実をならせたサカキの木(11月中旬)