チュウサギ(5月上旬) |
チュウサギは,ペリカン目サギ科アオサギ属の鳥類で
学名は,Ardea intermedia Wagler, 1829,英名でIntermediate egret。
秋~冬場に山口県の日本海側の響灘や北浦の岩場や岸壁などにはウ(鵜)の群れがよく観察されます。これは川でよく観察されるカワウとは異なるウミウです。ウミウは日本で鵜飼漁に使われ,岐阜県長良川の鵜飼いは1300年以上の歴史があるそうです。山口県では夏場に行われる錦帯橋の鵜飼いが良く知られています。
下関市の角島大橋の中間にある鳩島南側にある岩礁に群れるウミウ(11月中旬) |
2017年の晩秋にヒドリガモの群れが多数,海岸の浅瀬に飛来していた場所で1羽のクロツラヘラサギと初遭遇しました。その後,2019年2月に群れを初確認してすでに2週間ほど経過します。遠くからではシラサギの群れと勘違いすることもあり,シラサギも驚くほどです。
今回は,ヘラサギ独特の採餌風景を写真と動画で紹介し,ヘラサギ属は見た目でシラサギよりも少し古い系統だということは推測できますが,クロツラヘラサギがどのような鳥類と近縁なのかを確認する目的で系統解析を行いましたので,地質・古生物学的な観点から解説してみたいと思います。
浜辺の河口付近の浅瀬で最初にみかけたクロツラヘラサギで,手前の2羽はヒドリガモのつがい(11/19) |